山ろく対話=対話の生まれる場を求める小さな試み。

非社交的な人間の他人への繋がり方。

「野ばら」の発表会

先日の20日(木)、前橋の朗読サークルで「無観客」発表会がありました。

 

私は、青年役をメンバーの方にお願いし、老人と語りで「野ばら」を朗読しました。

 

これを機に、小川未明の「野ばら」執筆前後の社会・時代を少し調べてみました。

1914~1918 第一次世界大戦

1918    シベリア出兵

1920    「野ばら」発表 (初出は「野薔薇」大正日日新聞) 国際連盟発足

      (2月に日本住民が数百人虐殺された尼港事件が起こる。)

 

お互い兵士ではあっても、仲良くなった老人と青年が、戦争と同時に、敵どうしになった。 ・・・・・・・それがいかにも、不思議なことに思われました。

ここが、この作品の一番底辺のテーマかと思います。

 

そして、現実には、そのあとの青年の台詞 「・・・・・私の敵は、ほかになければなりません。・・・・・」 ここでの敵とは何か?それにたいしてどういう行動をとるか?

それが、現実的なテーマになるかと思います。

 

そんなことを、作品の朗読(という表現)で伝え合う。

そのためには、一方的に伝えるのではない仕方が必要になると思います。

作品を通じて、感じたことや考えたことを語り合うことができれば、

それが「朗読+対話」の可能性かと思います。